9月28日(日)
「結の器プロジェクト」3回目は、焼き上がった器のお披露目会、そして「桜柄の杯」を贈る会を行いました。
今日の作業はまず、器の窯出しでした。器は前回のワークショップでかけた釉薬がつやつやと透明なものになっていて、粘土の質感から硬質な陶器の質感へと様変わりしていました。参加者の皆さんは窯から出したての自分の器を見て、返す返す手の中でまわして形を確かめ、焼き上がる前と焼き上がった後の差を楽しんでいただけたようでした。仕上げに器の底の高台をきれいに整え、いざお披露目です。
みなさん各々の器を写真で撮ったり、出来上がったものを近くの方と共有して感想を話しあったり、「ここを頑張ったんだよなあ〜」と器作りを振り返ったりと初回ワークショップのときと比べても、参加者同士の間で話が弾んでいるようでした。完成披露の記念撮影の際は、ペアの方と互いの器を、ひとつの「結の器」にして一緒に写っていただきました。みなさんとても良い笑顔でした。
次はいよいよ器を贈る会です。
今年からの新たな試みである器を贈る会。参加者の方が作った器を届けたい方へ、10月19日に行われる食事会の招待状として、思い思いにしたためた手紙を添えてしっかりパッキングをして贈ります。
奥様に贈られるという方や、みなさん様々な思いがあるようで、とても楽しそうに作業をしてくださり和気あいあいとした雰囲気の会になりました。パッキングを終えた後は「できたばかりの器が行ってしまうのは少し寂しい」と仰ってくださる方もいました。そして締めに参加者から作品に関する感想や今回の制作について話をいただきました。「世界に一つしかない器ができた」との言葉が強く印象に残りました。最後にスタッフから今まで参加していただいた事への感謝、無事に終わった事への達成感などを話させていただきました。今日の活動は、復興に向けた様々なものが込められていたような気がします。みなさん最後は笑顔で帰られていきました。
器作りのワークショップは今日で終わりを迎える事が出来ました。今までスタッフでミーティングを重ね、どうしたら上手くいくものかと悩む事も多かったのですが、大きな失敗も無くやり遂げたことは非常によかったと思います。
次は10月19日に控える食事会になります。今まで作った器を持ち寄り、美味しいものを用意して、参加者もスタッフも一緒に楽しめるような会にしたいと思います!
(芸術3年 野口)