東村立新富弘美術館建設国際設計競技
画家・星野富弘の作品展示と収蔵を主な機能とする美術館の施設は、敷地に隣接する湖に対面するように配置され,そのヴォリュームは長さ100m、奥行き約13m、地上からの高さ約10mの、リニアな矩形である。1階が展示室、地階が収蔵庫・管理事務室等で、展示室上部の2階にカフェや図書室、ビデオルームといった情報空間が建築の外形から独立して宙吊りにされている。その空間は、プロフィリット・ガラスのルーバーに囲われて,周辺環境の風景を柔らかく室内に導き入れる。外観は、2階部分が透明なガラス、1階部分が不透明なガラスで、外観全体がクリスタルな輝きに覆われるよう設計している。美術館裏手から湖面まで緩やかに広がる庭園の計画は、画家・星野富弘の主要なモチーフである四季の野草が一面に広がる庭であり、この設計案のもうひとつのテーマでもある。